日産はなぜ「2万人」もリストラするのか? ゴーン後遺症とEV戦略迷走、アセンブラー転落の危機! 7人に1人が消える衝撃の「Re:Nissan」を考える
日産自動車は、2025年5月13日に発表した経営再建計画「Re:Nissan」において、2万人規模の人員削減を明らかにした。これは2007年以来18年ぶりとなる大規模なリストラで、国内外でコスト削減だけではなく、企業構造の根本的見直しが進行中であることを示唆している。日産の再建策は、業績不振から抜け出すための岐路に立たされている。
2万人削減が示す資本効率の優先

2万人規模の人員削減は、どこに向かうのか。「Re:Nissan」によれば、対象は生産部門、一般管理部門、R&D部門における直接・間接の従業員である。契約社員も含まれる。とりわけ、高コスト体質とされる国内工場の人員が主な削減対象となる見通しだ。
国内生産の再編は、コストの高い製造拠点を切り離すという構造的な方針を象徴する。そうした論理が社内で当然のように共有されているのが、現在の日産の実態である。過去には村山工場、座間工場が閉鎖されており、同様の流れが再び加速しかねない。新たな国内工場の閉鎖も、もはや回避困難な段階にある。
開発部門では、国内外で重複する機能の見直しが進む可能性が高い。グループ企業や外部サプライヤーへの業務委託が可能な領域も、削減の対象とされるだろう。こうした外注化の拡大は、日産が独自に開発・生産する意志を手放し、
「アセンブラー(組立屋)への転換」
を促す恐れがある。
グローバル最適化の名のもとに優先されるのは、資本効率だ。雇用維持や人材育成といった中長期的視点は後回しにされる傾向が強い。業績が悪化すれば、まず人員を削り、短期的な財務改善を図る。この体質は今も変わっていない。
日産の企業体質には、外資主導によって築かれた短期収益最優先の思考が深く根付いている。再建の名を借りた合理化の連鎖は、いま再び加速しつつある。