私の「アマゾン」「メルカリ」が届かない! ふざけんな! 「物流危機」をまず知るには、このくらいのレベルで十分だ
物流業界は深刻な危機に直面している。人手不足と燃料高騰の影響で、2024年度の倒産件数は328件に達し、物流の停滞が身近な問題となりつつある。消費者は「荷物が届かない」という現実を通じて、物流危機を自分ごととして捉え、解決策を模索する必要がある。
「届かない」が当たり前になる

現在、「翌日届くのが当たり前」となっているが、もしこれが「1週間後」になった場合、どうなるだろうか。
米国では一部の地域で「ラストワンマイル配送」の人手不足が深刻化し、アマゾンのプライム配送が2~3日遅れる事態が発生している。日本でも同様の問題が起こる可能性は十分にある。例えば、メルカリで売った服が買い手に届かず、クレームが増加した場合、どうなるだろうか。
・購入者は「この出品者は対応が遅い」と感じ、評価を下げる
・出品者は「配送が遅れて悪評価がつくのは納得いかない」と不満を持つ
・取引トラブルが増加し、フリマアプリの利用者が減少する
このように、物流の崩壊は単なる「荷物が届かない」という問題にとどまらず、EC市場や個人間取引にまで影響を及ぼし、消費者の行動を変化させる。
最終的には、小売店の店頭在庫にも影響が及ぶ可能性がある。「アマゾンで買えないなら店で買えばいい」と考えても、その店に並ぶ商品もまた、物流がなければ届かないのだ。