内田社長退任後、日産はどう動くのか? 「ルノー・吉利連合」vs「ホンダ・鴻海・テスラ」…提携戦略の最終戦を考える

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日産自動車は内田誠社長の退任に向けた調整を進め、今後の戦略に注目が集まる。ルノーとの提携強化や中国の吉利汽車との協力を背景に、日産はEV市場での競争力を維持できるか。日産の未来は、ポスト内田体制での革新と提携戦略にかかっている。

EV市場での遅れと今後の戦略

テスラ(画像:Pexels)
テスラ(画像:Pexels)

 ルノーと吉利の提携が進むなかで、日産が今後進むべき道をポスト内田体制も見据えて整理すると、かつて「技術の日産」と称された同社は独自の革新を進めてきたが、近年のEV市場では若干の遅れが感じられる。ただし、独自のハイブリッド技術e-POWERの普及や、アリア、サクラなどのEV投入により、一定の市場シェアを確保してきた。

 今後の日産の課題は、グローバル市場での競争力を維持しながら持続可能なビジネスモデルを確立することだ。そのために最も現実的な選択肢は、ルノーとのアライアンス強化であり、ホンダや鴻海との提携を模索するよりも優先すべきだと考えられる。

 日産がルノーと吉利の提携をどう活用するかがカギとなり、エンジン車とEVの両立を目指す戦略は、日産にとって市場競争力を維持するために理にかなった選択肢となるだろう。ポスト内田体制の方向性はまだ不透明だが、ルノーとのアライアンスを最大限に活用することが日産の生き残り戦略にとって重要な要素となるだろう。

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