自己肯定感が低い運送会社の社員を「頭の良い社員」に変えるたった一つの方法

キーワード :
, , ,
従業員に論理思考能力を身に付けさせる方法について、後編となる本稿では、事例を挙げながら考えていこう。

従業員の論理思考能力を育成するのも、経営の役目

 驚異的に低い商品事故発生率を実現している運送会社があった。

 荷扱いの難しさゆえ、同じ荷主の貨物を運ぶ他運送会社が、無事故を半年継続するのにも苦心している中で、3年以上無事故を継続しているというのだ。

 事故対策として、この運送会社では週に一度、荷役時や積み込み時におけるさまざまな場面をシミュレーションし、事故の発生原因や課題をディスカッションしていたという。

 世の中で発生しうる全ての事故のパターンを覚えるなど不可能だ。

 だからこそ、事故撲滅のためには危険予知能力が必要となる。そして危険予知能力は、「これは危険かもしれない」という経験や知識に基づく論理思考能力が求められる。

 論理思考能力は、筋トレだ。使わない筋肉は衰えるが、鍛えれば筋肉は応えてくれる。論理思考能力も同じである。

 残念ながら、毎日同じ仕事を繰り返すことが多い運送業においては、おのずと考える機会も減ってくる。逆に言えば、考える機会を意図的に増やしていけば、従業員の論理思考能力は伸びていく。

 運送業界には、自虐的な人、自己肯定感の低い人が本当に多い。

 本稿で取り上げた、論理思考能力を身に付けるテクニックを実践することで、ぜひ自己肯定感を高めてほしい。

全てのコメントを見る