自己肯定感が低い運送会社の社員を「頭の良い社員」に変えるたった一つの方法

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従業員に論理思考能力を身に付けさせる方法について、後編となる本稿では、事例を挙げながら考えていこう。

プロジェクトが迎えたあっけない結末

 プロジェクト3日目は、課題に対する解決アイデアをKJ法で抽出した。4日目は、解決アイデアをマインドマップで整理した。

 最終日となる5日目は、これまで出た問題点、解決アイデアを一つのマインドマップにまとめ、会社側に提案する改善策の洗い出しを行った。

 なお、5日目のマインドマップに関しては、さすがに卓上でできるボリュームではないので、マインドマップソフトにできあがったマインドマップを再現入力し、ブレインストーミングを行った。

 5日間のプロジェクトを通じ、一番変わったのはメンバーたちの自信だった。

 トラックドライバー、倉庫作業員らも、改善をしたくなかったわけではない。ただ、やり方が分からなかっただけなのだ。それが、ブレインストーミングを用いることで、スルスルと改善策が導き出されていった。

「まるで魔法のようだ」──あるメンバーの言葉に、全員がうなずいた。

 そして、経営陣への改善策提案当日を迎えた。

 筆者も驚いたのだが、メンバー全員がこの日をワクワクしながら待ち望んでいた。今回提案する解決策は、彼ら彼女らの自信作だからだ。

 ところが、出鼻から強烈な冷水を浴びせた役員がいた。

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