自己肯定感が低い運送会社の社員を「頭の良い社員」に変えるたった一つの方法

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従業員に論理思考能力を身に付けさせる方法について、後編となる本稿では、事例を挙げながら考えていこう。

メンバーたちが自信を持ち始めた理由

メンバー同士のブレインストーミングで見えてきたものとは(画像:写真AC)
メンバー同士のブレインストーミングで見えてきたものとは(画像:写真AC)

 200個の問題点には、同じ内容もあるし、似た内容もある。グループ分けの基準に対しては、筆者は指示はしなかった。メンバー同士が話し合いながら、問題点のグループ分けを行った。

 グループ分けが終わり、できあがった問題点の山を眺めながら、フリーディスカッションを行った。

「やっぱり、○○の問題を指摘した人が多いよね」
「△△って、僕は気が付かなかったなぁ」

 ディスカッションと言うよりは、感想の述べ合いだ。

 できあがった問題点グループの山は、崩さないように模造紙に貼り付け、プロジェクト初日は終了である。

 プロジェクト2日目は、先の問題点グループの山を見ながら、それぞれの関係性を探っていった。

 原因と結果の関係性にあるグループ同士もあれば、異なるグループをつなぐ新たな問題点も見えてきた。グループ同士を線でつなぎ、新たな問題や考察を書き加えながら、模造紙の上に巨大なマインドマップを作り上げた。

この段階になってくると、メンバーからは、「頭の中にあったもやもやが晴れていくようだ」といった感想が出てくるようになった。

「すべて皆さんの脳内にあったアイデアです。私(筆者)は、アイデアを引き出すお手伝いをしただけです」──筆者の言葉に、メンバーらは自信を持ち始めていた。

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