東京~仙台で航空会社が臨時便運航 「片道2万」もするのに需要があるワケ

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3月16日に発生した地震の影響で、東北新幹線の代替手段として、航空各社が「臨時便」を運航している。東京~仙台間の所要時間は1時間32分だ。

過去の災害発生時も臨時便は運航

東日本大震災における臨時便の状況(画像:国土交通省)
東日本大震災における臨時便の状況(画像:国土交通省)

 飛行機の臨時便は通常、

・大型連休
・年末年始

など、需要が多い繁忙期に多く見られる。定期便の使用機材を大型化するだけでは座席数が足りないため、運航便そのものを増やす(増便する)のだ。

 また、台風をはじめとした天候不順や、テロなどの事件が起きた際、現地に足止めされた旅客を救済する目的で臨時便が運航されることもある。直近では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くの国際線が運休したのを受け、在外邦人の日本帰国のために欧米発日本行きなどの臨時便が運航された。

 地震関連では、2011(平成23)年3月11日の東日本大震災の際も臨時便が運航された。東北新幹線のルート各所で被害が発生し、全線再開は同年4月29日だった。

 さらに、仙台空港も多大な被害を受けて使用不能となった。航空各社は、羽田や伊丹などから山形、福島、花巻などの空港へ臨時便を運航。その数は東北地方の各空港で、4月末までに合計2028便に及んだ。

 なお、1995年1月17日の阪神・淡路大震災、2004年10月23日の新潟県中越地震の際も、陸上交通の代替として航空各社の臨時便が運航されている。

新幹線・高速バス・飛行機で価格比較

東北新幹線「はやぶさ」(画像:写真AC)
東北新幹線「はやぶさ」(画像:写真AC)

 今回の臨時便は、東北新幹線が不通になったことによるものだ。東北新幹線は、東京~仙台間の所要時間が約1時間32分。この所要時間であれば十分日帰りが可能だ。仮に夜遅い時間帯の新幹線に乗ったとしても、東京または仙台に同日中に帰ることができる。運賃は普通車指定席(はやぶさ)で片道1万1410円となっている。

 一方、東京~仙台間を高速バスで移動すると、所要時間は5時間半から6時間となる。自家用車でもほぼ同様だ。この所要時間だと日帰り往復は厳しい。ただ、高速バスの運賃は片道3600円からと、新幹線と比べると格段に安い。通常はレジャーや若者の帰省などでの利用が多い。

 上記の通り、新幹線や高速バスと比べて、飛行機の東京=仙台が片道2万円ほどするのは高値である。しかし、注目すべきはその所要時間ではないだろうか。羽田=仙台の所要時間はたったの1時間。搭乗前後の手続きの時間や、空港への移動時間を考慮しても、新幹線には及ばないかもしれないが、高速バスよりははるかに早い。

「時間をお金で買う」感覚で、新幹線の代替として飛行機を利用する人々が一定数いるのはそのためだろう。臨時便が1日何便も運航され、機材の大型化も行われているのも納得できる。

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