最寄り駅から遠すぎ! 地方空港「交通アクセス」を解決する戦略的アイデアとは
地方空港における交通アクセスの現状を考察。バスには乗れるが、運賃が高い空港と安い空港の差は大きいと筆者。
新幹線や高速道路に苦戦する空港

各都道府県の空港数はばらつきがある。都道府県ごとに少なくともひとつ作られているイメージだが、離島ごとに空港があったり、北海道に複数の空港があったりするケースも。そもそも、空港はなぜこんなに多く作られているのか。それは、鉄道や道路といった陸上のアクセスがまだ不便だった時代に計画されたからだ。
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しかし近年、新幹線の路線ネットワークが全国に広がり、高速道路も数多く整備されている。その影響で、東京~仙台、大阪~徳島といった近距離を結ぶ飛行機の多くが廃止となった。
最たる理由は、鉄道や高速バスで移動するほうが安く、総移動時間もそう変わらないからだ。家族などの同乗者が多い場合、高速道路を使って移動するほうが安く済むケースもある。そうした状況もあり、地方空港は劣勢に立たされているのである。
昔も今も、空港と主要都市を結ぶ一般的な交通手段はバスだ。宮崎空港や米子空港(鳥取県)のように、一部の地方空港は鉄道駅が近くにあるが、殆どの空港は徒歩でアクセスできない。
しかも、地方空港発着のバスは本数が多くない。ほとんどが運航便に合わせての運行で、
・運航便出発の30分ほど前に着く
・運航便が到着して10~15分後に出発する
といった具合だ。乗り損ねたら、公共交通手段はタクシーのみで、その運賃は高額になる。