さすがは地図大手? ゼンリン観光アプリを使って分かった、圧倒的「メリット」「デメリット」

キーワード :
, , ,
地図大手ゼンリンが、長崎市内の観光用アプリの提供と実証実験を開始した。実際に利用したライターが、メリットと課題をリポートする。

長崎市内で実証実験スタート

ゼンリンが長崎市内の観光用アプリとして提供を開始した「STLOCAL(ストローカル)」。iOSとAndroidに対応している(画像:会田肇)
ゼンリンが長崎市内の観光用アプリとして提供を開始した「STLOCAL(ストローカル)」。iOSとAndroidに対応している(画像:会田肇)

 地図大手のゼンリンは、観光型MaaSアプリ「STLOCAL(ストローカル)」の提供および実証実験を、2022年3月16日(水)に長崎市で開始した。

 地元ならではのとっておき情報が得られるだけでなく、スマートフォン一つで旅の計画から公共交通・観光施設・体験アクティビティの電子チケットの購入までが可能となる初のアプリで、ゼンリンは今秋にも実証実験期間を終えて本サービスへと移行する予定にしている。

観光向けアプリ、特徴は

 日本本土の最西端にある港湾都市、長崎市。江戸時代の鎖国下においては日本で唯一の西欧との窓口となっていた歴史もあり、市内には異文化との接点を持つ観光施設が数多く点在する。

 それを目当てに多くの観光客が長崎を訪れるが、これらを効率よく周遊するにはそれぞれの情報が必要であり、同時に各施設を訪れるにも入場券や移動のための乗車券を購入は欠かせない。

「STLOCAL」は、そんな観光施設を効率よく周遊し、入場券や乗車券などを事前に電子チケットとして一括購入できるシステムとして提供された。

「STLOCAL」とは、英語のStroll(巡る)やStreet(通り)、Station(駅)、Stay(泊まる)などの頭文字から取った「St」と、Local(地域)を合わせた造語。コンセプトは『旅するあなたに、その街でのとっておきの過ごし方をご提案する』というもの。

 ゼンリンは2021年12月に、ウェブサイトとスマホを連携して長崎市の観光を街歩きで楽しむためのマイクロエリアコンテンツを提供済みで、STLOCALではそれらを「Story = 物語」としてつなぎ合わせて周遊できる仕組みとして提供していく。

 ではSTLOCALは具体的にどんなアプリなのか。実際に長崎市内で体験してみることにした。

全てのコメントを見る