マイカー処分で「最大12万円」のボーナス! 気候危機に取り組むベルギーの奇策とは【連載】牧村和彦博士の移動×都市のDX最前線(5)

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2021年1月からまち中を最高速度30km/hとし、1年後には大幅に重大事故削減を実現した話題の都市、ベルギーの首都ブリュッセル。2022年1月からは24歳未満は何と年間12ユーロで公共交通乗り放題を始めた。そして今度はマイカーを手放した人には、ボーナスがもらえるという驚きの環境政策を3月7日から刷新したようだ。

ナンバープレート返却で対象に

ベルギー・ブリュッセルを走る車のイメージ(画像:pixabay)
ベルギー・ブリュッセルを走る車のイメージ(画像:pixabay)

 ベルギーのブリュッセル首都圏では、車のナンバープレートを返却した市民を対象に、最大で900ユーロ、日本円で最大約12万円をボーナスとして受け取れる制度、通称「Bruxell’Air」を2022年3月7日(月)に刷新した。

 もともと2006年から始めていた制度だが、今回ボーナス額を2倍(従前は最大500ユーロ)などに拡充。多様な代替手段への行動変容をいっそう促進することが期待されている。

 これまでの事業でも2018年には900人が、2019年には1200人が、2020年には1049人がマイカーを手放しており、毎年1000人前後がよりエコな移動手段に転換してきたそうだ。

 今回の新事業では、所得水準や障害有無などの条件により受け取れるボーナスに幅を設けている。

 年間の収入が3万7600ユーロ未満の人、または5万2600ユーロ未満の同居人やカップルは満額の900ユーロ(約12万円)を、年間3万7600~7万5100ユーロの独身者あるいは5万2600~9万100ユーロの同居人やカップルの場合は、700ユーロ(約9.2万円)、それ以上の収入の人は500ユーロ(約6.6万円)をボーナスとして受け取ることができる。

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