日本唯一のホバークラフト、15年ぶりに復活! 「大分空港~大分市を結ぶルート」は一体どう変わったのか?

キーワード :
15年ぶりに、大分空港と大分市を結ぶホーバークラフトが復活する。新しい航路や施設、船体デザインなど、以前の「大分ホーバーフェリー」とは異なる特徴を持っている。新型のホーバークラフトは、英国製の最新船を採用し、最高時速83kmで快適な高速航行を実現。2024年11月末からは、別府湾クルーズも始まる。

約15年ぶり復活、ホーバークラフトの新時代に

大分第一ホーバードライブ3番船「Tanso(淡窓)」。船体の形状、デザイン、推進プロペラの数など、以前の船と変わった部分も少なくない(画像:大分県)
大分第一ホーバードライブ3番船「Tanso(淡窓)」。船体の形状、デザイン、推進プロペラの数など、以前の船と変わった部分も少なくない(画像:大分県)

 2024年12月、大分空港と大分市を結ぶ新しい交通手段としてホーバークラフトが復活する。

 大分県の国東(くにさき)半島東側にある大分空港では、1971(昭和46)年の開港から長年にわたり高速アクセス手段として「大分ホーバーフェリー」が運航していた。

 1990(平成2)年代以降は

「日本唯一のホーバークラフト」

として知られていたが、高速道路の整備や三井造船の事業撤退方針が重なり、2009年に運航が終了。その後、ホーバークラフトは国内から姿を消していた。

 今回復活するホーバークラフトは、約15年ぶりに再登場するものだが、以前の大分ホーバーフェリーと2024年末から運航する大分第一ホーバードライブにはいくつかの違いがある。

 本稿では、過去のホーバークラフトと新しいホーバークラフトの違いを詳しく解説していく。

運航者が変わる! 大分にゆかりのあの有名企業に

Tanso(画像:若杉優貴)
Tanso(画像:若杉優貴)

 2009(平成21)年までホーバークラフトを運航していた大分ホーバーフェリーは、私鉄・国東鉄道を前身のひとつに持つ第三セクター企業だった。大分空港がある国東地区で路線バスを運行する「大分交通」や大分県が出資しており、空港連絡高速バス「エアライナー」なども手がけていた。

 一方、2024年12月から新たにホーバークラフトの運航を始める大分第一ホーバードライブは、第一交通産業の子会社だ。

 第一交通産業は全国でタクシー事業を展開するほか、2019年からは沖縄県内で高速艇の運航も行っており、今回の大分での海運事業は2か所目となる。

 同社は福岡県北九州市に本社を構えるが、創業者の黒土始氏は大分県出身で、大分と深い縁がある企業だ。

全てのコメントを見る