新幹線なのに在来線? JR西日本の不思議路線「博多南線」をご存じか
博多駅から博多南駅を結ぶ8.5kmの博多南線。新幹線単独駅ではなく、九州新幹線の「本線」として運行されている。いったいなぜだろうか。
券売機は新幹線と共用
それでは、実際に博多南線の列車に乗車してみよう。
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博多南線に乗車するためには、まず券売機で切符を買う必要がある。当然と思うかもしれないが、博多南線では2022年現在、ICカード乗車券を利用できず、博多駅から乗車する場合は切符を買うことが必須となる。もちろん博多駅の券売機以外でも各駅のみどりの窓口などで切符を購入することも可能だ。
博多南線の券売機は新幹線と共用。博多南駅までは乗車券200円のほかに特急券100円が必要だ。博多南線は在来線だが全列車が特急扱い。青春18きっぷなど普通列車限定の切符では乗車することができない。18きっぷでの特例なども無い。
早速新幹線ホームに上がり、博多南線の列車を待つ。
2022年時点で、博多南線の車両は8両編成で統一されている。使われる車両はかつてのぞみとしても走っており、現在は山陽新幹線のみで運行される500系V編成、レールスターの愛称で知られる山陽新幹線専用車両・700系E編成、そして陶磁器をイメージした薄水色のボディーが特徴的な九州新幹線直通車両のN700系S編成・R編成の3種類。
開通した90年代は、白地に青帯でおなじみだった0系や100系が主力だった。ちなみに500系で運行されるものにはキティちゃん新幹線やエヴァンゲリオン新幹線(運行終了済み)が運用に入ることもある。
筆者(若杉優貴、商業地理学者)が乗車した列車は山陽新幹線をこだまとして運行されたのち博多南駅へと引き上げる700系レールスター。始発駅といえども、ホームへの入線は発車のわずか3分前だ。