高速道路無料化、なぜこんなに遅い? 2115年まで待つ? その理由と課題を考える

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高速道路無料化、実現は遠い未来なのか。1963年に名神高速が開通して以来、半世紀以上の時を経て、無料化の計画は何度も延期され続けている。2023年、政府はその実現を「2115年」に先延ばし。現状と課題を探る。

半世紀越しの無料化計画

高速道路(画像:写真AC)
高速道路(画像:写真AC)

 誰もが「高速道路 = 有料」というイメージを持っているだろう。仕事とプライベートで年間約6万kmを走る私(都野塚也、ドライブライター)も、子どもの頃から親の車でよく高速道路を利用してきたが、そのたびに通行料を払ってきた。これを節約するために、ひとつ手前のインターチェンジ(IC)で降りることもよくあったと記憶している。

 高速道路の通行料には、いずれ無料にする計画がある(もちろん、国の方針通りになればの話だが)。

 つまり、一般道と同じように無料で使えるようになるのだ。現在、高速道路は、利用する距離が長ければ長いほど料金が高くなる。例えば、2024年11月現在、東名高速道路や名神高速道路では以下の通行料がかかる。

・東名・東京IC~東名・名古屋IC:7320円
・東名・東京IC~名神・吹田IC:1万840円

これらは片道の料金なので、往復すればさらに負担が大きくなる。

 無料になるのは、夢のような話だが、実は半世紀前からその計画があった。では、なぜ今日まで実現していないのか、そしていつ無料化される予定なのか、そのあたりを詳しく見ていきたい。

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