満月の夜、なぜ「野生動物との衝突事故」が1.5倍も増加するのか? 11月16日「ビーバームーン」で考える
テキサスA&M大学の研究によると、満月の夜は新月の夜より45.8%も事故が多く、特に郊外でその傾向が顕著だという。さらに、最新のAEBシステムの性能が向上したことが確認されたが、最も重要なのはドライバーの注意力だ。
冬の満月が引き起こす運転リスク
10月17日のスーパームーンに続き、11月16日の満月は「ビーバームーン」と呼ばれている。これはビーバーが冬の準備を始める時期にちなんだ名前だ。さらに、12月15日の満月は「コールドムーン」と呼ばれ、寒さが厳しくなる冬を象徴する月だ。
冬は夜が長く、晴れる日が多いため、満月をじっくり観察する機会も増える。そのため、冬の満月は印象に残りやすい。
最近の研究では満月の夜に車を運転する際、特に注意が必要だといわれている。後述するが、実際、満月の夜は新月の夜に比べて車と野生動物の衝突事故が多くなるというデータがある。
夜間の運転は昼間よりも注意が必要なのはいうまでもないが、夜はドライバーが疲れていることが多く、注意力が低下しやすい。さらに、満月の夜は晴れていれば普段よりも明るいため、安心しすぎて注意が緩んでしまうこともある。