ボーイング1万7000人削減の衝撃! 「B777X」も完成延期で、ストライキ1兆円損失で泣きっ面に蜂! 一体どこへ向かうのか?

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ボーイングは1万7000人の従業員を削減し、ストライキや安全問題によって厳しい状況に直面している。そのため、航空機製造の未来は危機的な状況にある。B777Xの納期が延期されたことで、航空会社は困惑し、最大76億ドルの損失が試算されている。また、エアバスにも受注が集中しており、需給が逼迫している。安全を重視しながら、経営の立て直しが期待されている。

安全を最優先する文化の醸成を祈るのみ

ケリー・オルトバーグCEO(画像:ボーイング)
ケリー・オルトバーグCEO(画像:ボーイング)

 ボーイングは、2024年8月にデビッド・カルフーン氏からケリー・オルトバーグ氏に最高経営責任者(CEO)を交代している。2020年にCEOに就任したカルフーン氏により、経営の立て直しを行っていたが、2024年1月に発生したB737MAXの非常扉脱落などの品質トラブルを受けて退任することとなった。

 つまるところ、カルフーン氏では

「安全性や品質管理よりもスピード重視で飛行機を生産してきた」

ボーイングの長年の文化を変えることができなかった。航空宇宙産業で35年以上の経験があるオルトバーグ氏の手腕に期待するところである。しかしながら、就任するやいなやストライキ問題が持ち上がり厳しい船出となったといえよう。

 ボーイングの現状は、非常にもったいない気がしてならない。引き続き航空機需要は高いと見られており、商機がないわけではないからだ。目の前においしい料理があるにもかかわらず、箸を使いこなせないため食べられないようなものだろう。

 安全を最優先する文化は、突然発生するものでも与えられるものでなく、経営者と従業員が時間をかけて積み上げていくものだ。オルトバーグCEOのもとで、過去の反省から安全を軽視することなく、地道に歩み続けることを期待するのみである。

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