「テスラ復活」の米国報道は本当か? サイバートラック大貢献も株価下落、米EV市場は今後どうなる

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テスラは2024年3Qに46万2890台を納車し、サイバートラックの好調さが影響して前年比6.6%の増加を達成した。しかし、株価は3.7%下落し、マーケットシェアも48.2%に低下した。競争が激化するなか、EVの今後がますます注目されている。

専門家「テスラ復活」と指摘

サイバートラック(画像:テスラ)
サイバートラック(画像:テスラ)

『Forbes JAPAN』は2024年10月16日、「米国におけるEV販売の最新調査、2024年3Qは「テスラが復活」」という記事を配信した。この記事を書いたのは、自動車業界の専門家であり、北米最大のプロフェッショナル・メディア団体であるモーター・プレス・ギルドの会長も務めたマイケル・ハーレー氏だ。

 記事は、自動車業界の分析会社『コックス・オートモーティブ』のリポートを基にしている。このリポートによると、2024年7月から9月の第3四半期において、テスラは1万6692台のサイバートラックを納車した。これに対し、米国の電気トラック市場で売り上げ第2位のフォード・ライトニングは同期間に7162台を販売した。また、米国で3番目に多く売れた電気自動車(EV)であるサイバートラックの貢献により、前年同期比で6.6%の増加が見られたことから、

「テスラの復活」

が強調された。

 サイバートラックはSFの世界のような独創的なデザインのステンレススチール製の車で、2024年に納車が開始された。テスラは2024年上半期に前年比で売り上げが落ち込んでいたため、3Qで前年比がプラスに転じた点は、たしかに復活といえる。

 同社は2024年3Q、46万9796台を生産し、46万2890台を納車した(うち、モデル3とモデルYの生産台数は44万3668台、納車台数は43万9975台)。

激化する販売競争

EV(画像:Pexels)
EV(画像:Pexels)

 一方で、この納車台数の発表により株価が

「3.7%下落」

したと報じるニュース専門放送局『CNBC』の記事もある(2024年10月2日付)。

 ファクトセット・ストリートアカウントのまとめによると、アナリストらは46万3310台とより多くの台数を予想していた。LSEG (ロンドン証券取引所グループ)では46万9828台、トロイ・テスライクという名の独立系研究者は、47万2000台の納車を予想していたからである。

 もうひとつ気になるのが、マーケットシェアの大幅な低下である。『コックス・オートモーティブ』のリポートにもグラフがあるが、自動車メディア『CarEdge』は、

「テスラは依然として主導的な地位を維持している」

としながらも、

「2024年3Qでは、テスラの米国におけるマーケットシェアは、48.2%」
「2022年1Q初には、75%」

であったことに言及している(2024年10月15日付)。競争激化により仕方ない面はあるが、数字で見るとインパクトがある。

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