EVは本当に経済的? 車体価格がとても高額ですが、補助金だけで大丈夫なのでしょうか?

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ホンダが軽四輪EV「N-VAN e:」を発表した。ガソリン車との価格差は約119万円で、補助金を活用すると5年間で約35万円のコスト削減が可能だ。環境に配慮した設計や低いランニングコストが魅力だが、航続距離や充電インフラに関する課題もある。今後、EVの経済性が向上することが期待されている。

車体価格差は「119万円」

ホンダ「N-VAN e:」(画像:ホンダ)
ホンダ「N-VAN e:」(画像:ホンダ)

 今回のコスト検証では、ホンダのウェブサイトに記載されたN-VANの

・車体価格
・補助金
・初期費用
・燃費

をLグレード(FF)で比較した。

 まず、車体価格については、EV(L4)が269万9400円で、ガソリン車(FF/CVT)は151万300円となっており、価格差は約119万円に達する。

 次に、N-VAN e:に支給される補助金は、自家用(CEV補助金)で55万円、事業用(LEVO補助金)で100万円である。さらに、東京都などの地方自治体から独自の補助金が上乗せされるが、将来的にこれらの補助金が減額されたり廃止されたりするリスクがあるため注意が必要だ。

 ガソリン車には補助金は支給されないが、N-VANガソリン車はエコカー減税の環境基準を満たしており、重量税(5000円)が75%軽減される(自家用の場合は環境性能割が1%上乗せされる)。一方で、N-VAN e:の重量税は免税で、登録翌年度の自動車税も75%軽減され、合計で8700円の優遇が受けられる(環境性能割は非課税)。

 N-VAN e:を購入する際に気になるのはEV充電設備の初期費用だ。自宅や企業などの敷地内に充電設備を設置する場合、ホンダはコンセント型やケーブル充電付き、V2H機器などのさまざまな充電設備を提供している。満充電までの時間が約4.5時間となるケーブル充電(出力6kW)の設置費用は、工事費込みで33万円からとなっている。

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