なぜ空港経営には「民間の力」が必要なのか? 柔軟なアイデアと資金がもたらす変革! 利益追求だけではない地域活性化の意義とは
「コンセッション」とは、空港の運営権を民間に売却しながら、公的機関が所有権を保持する新しい管理手法だ。航空インフラの維持費を民間が負担し、効率的な運営が求められる中、全国的に導入が進んでいる。現在、航空分野におけるコンセッションの割合はわずか0.5%だが、国の空港経営改革を背景に、民間の柔軟なアイデアと資金への期待が高まっている。空港運営のノウハウを蓄積した民間企業は、世界のニーズに応える未来を見据えている。
目指すは経営の一本化

国土交通省は、空港経営改革としてコンセッションを導入する目的を
「民間による一体経営を実現し、着陸料等の柔軟な設定等を通じた航空ネットワークの充実、地域活性化を図る」
と説明している。これまで空港は、さまざまな事業主体が各施設を運営していたが、コンセッション方式を導入することで経営主体を統一できるという理由もある。
経営が一体化されることで、民間の柔軟なアイデアを活かすことが可能になる。例えば、
「物販や飲食から得られる収入を利用して着陸料を引き下げる」
といった施策が考えられる。関西空港、大阪国際空港、神戸空港のコンセッション事業に参加しているオリックスグループは、金融、不動産、物流、法人営業など、さまざまな専門知識を持っている。
さらに、共同で事業を行うフランスの空港運営会社ヴァンシ・エアポートは、空港運営に関する専門知識や国際的な空港ネットワークを持っている。こうした民間企業の得意分野を経営の一本化によってより戦略的に活用できるというわけだ。