「ガソリン車か、EVか」という選択肢は時代遅れ? 実用化が待たれる未来の推進エネルギー4選

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石油依存から脱却する必要があるなかで、日本は新しい推進エネルギーの開発に取り組んでいる。アンモニアやメタノール、水素といったクリーン燃料が実用化されてきており、特に2019年には国内で108万tのアンモニアが消費された。技術開発競争が進む中で、日本が再び技術立国としての地位を確立できるかどうかが注目されている。

究極のエネルギー「核融合」

核融合実験炉イーターのプロトタイプ(画像:三菱重工業)
核融合実験炉イーターのプロトタイプ(画像:三菱重工業)

 温暖化の影響で気候変動が明らかに悪化しているが、アンモニア、エタノール、水素といったクリーンな代替エネルギーは実用化の段階まで進んでいる。

 もうひとつ忘れてはならないのが、究極のエネルギー技術である核融合だ。

「核」

という言葉から危険を感じる人もいるかもしれないが、核融合は原爆や原発の原理である「核分裂」とは異なる技術だ。私たちが日々浴びている太陽の光も、核融合によって生み出されたエネルギーである。

 理論物理学者のアルベルト・アインシュタインは核融合エンジンの可能性を予見していたが、最近では技術的に実現可能になるという見通しが立ってきた。米国のスタートアップ、RocketStarやHelicity Spaceなどが開発を目指しており、多額の投資が集まっている。日本国内でも量子科学技術研究開発機構などが研究を進めている。

 ただし、核融合エンジンの実用化には多くの技術的なハードルがあり、実現までには数十年かかると考えられている。

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