「妊娠中はシートベルト不要」と思っていませんか? 胎児の安全を守るために知ってほしい真実とは

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妊娠中のシートベルト着用は、母体と胎児の安全を守るために必要不可欠だ。研究によると、妊婦の85.3%が週に1回以上運転しており、事故に遭うリスクは決して低くない。シートベルトを着用している妊婦の事故遭遇率は2.6%で、未着用の妊婦は4.6%と高くなる。このため、安全意識を高め、万が一の事故に備えることが大切だ。

妊婦のシートベルト義務の誤解

自動車による追突事故(画像:写真AC)
自動車による追突事故(画像:写真AC)

 シートベルトの着用は義務化されているが、

「妊娠中や怪我などで健康保持上の観点から適当でない場合は、シートベルトの着用の義務を免除する」

という特例がある。この特例は緊急時ややむを得ない状況に適用され、妊娠中では腹痛や出血がひどいときや陣痛が始まったときなどが該当する。

 この特例の存在が「妊娠中はシートベルトをしなくてもよい」という誤解を生んでいるかもしれない。しかし、シートベルトの着用は事故に遭った際の重症度を変えるだけでなく、ほかにも多くのメリットがある。

 先に紹介した論文「妊産褥婦におけるシートベルト着用とチャイルドシート使用の推奨」では、シートベルト着用頻度と事故遭遇率が示されている。「常時着用妊婦」の事故遭遇率は2.6%だったのに対し、「随時着用または非着用妊婦」の事故遭遇率は4.6%と報告されている。

 つまり、妊娠中でもシートベルトを着用することで安全意識が高まり、事故に遭う率が低くなる。そのため、短い距離の運転でもシートベルトの着用は欠かさず行うべきだ。

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