「翌日配送」が当たり前の時代なのに 小学校が“物流教育”を取り入れるワケ

キーワード :
, ,
ECサイトを利用したネットショッピングがライフスタイルの一つとなる中で、物流の仕組みを子どもたちに学んでもらおうという取り組みが進んでいる。

現代社会でもはや不可欠なECサイト

小学校のイメ―ジ(画像:写真AC)
小学校のイメ―ジ(画像:写真AC)

 インターネットの発達に伴って人々の購買行動も変化し、ECサイトでの買い物が当たり前というライフスタイルが定着した。特に新型コロナウイルス感染拡大により、外出控えとともにネットショッピングの利用率が増加した。

 経済産業省が発表した「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)の結果」によると、2013年は11兆1660億円だった国内電子商取引市場規模は、2020年は19兆2779億円にまで拡大している。

 ただし、コロナ禍の影響で大打撃を受けた旅行サービスが含まれる「サービス系分野」での電子商取引が2019年より2兆4000億円減っていこともあり、国内電子商取引市場の総額は同年に比べると1000億程度減少している。

 それでも物販系分野だけを見ると、2019年が10兆515億円だったのに対し2020年は12兆2333億円と約22%上昇。コロナ禍による巣ごもり消費の勢いを如実に伝える数値となった。

 このようにECサイトの存在感が増しているが、いくら取り扱う商品が充実しても実物を手に入れなければ商売として成り立たない。商品が確実に手元に届くのは運送会社を始めとする物流態勢が整っているからであり、信頼性の高い配送システムが構築されていなければビジネスとしては致命的な痛手となる。