EV販売「44%減」の衝撃! 結局“補助金”がないと売れないのか? 欧州8月の厳しい現実、自動車全体で「2割減」という更なる懸念も
欧州自動車市場では、8月のEVの販売台数が前年比で43.9%減少し、全体としては18.3%の減少を記録した。特にドイツでは、EVの販売が68.8%も減少しており、これは補助金の終了が影響していると考えられている。また、全体の販売台数は14.5万台減少し、HVだけが唯一の成長を見せている状況だ。そのため、EUはフリート規制の緩和を求めている。景気不安も影響しているようで、今後の販売回復は厳しいと見られている。
テスラ43.2%減の悲劇
EU域内における8月の自動車販売でプラスになったメーカーは、
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・シュコダ:0.2%増(4万4346台 → 4万4424台)
・レクサス:25.5%増(3925台 → 4135台)
・ボルボ:28.6%増(1万2533台 → 1万6113台)
しかなかった。つまり、残りは全てマイナスということとなる。1万台以上販売しているメーカーのうち、マイナスが大きかったのは、
・フィアット:49.3%(2万4862台 → 1万2604台)
・シトロエン:43.2%減(2万4287台 → 1万3793台)
・テスラ:43.2%減(2万7341台 → 1万5534台)
だ。ただし、この3社の1月~8月の実績を見ると、
・シトロエン:7.5%増
・フィアット:9.2%減
・テスラ:14.9%減
であり、EV専業のテスラの不振が際立ってくる。テスラの2023年は、
「89.2%増(14万7457台 → 27万9042台)」
だったことを踏まえると、2023年末のドイツのEV補助金終了やスウェーデンに端を発した労働組合のストライキの影響が出ているように思える。
ちなみに日本勢はというと、
・トヨタグループ(8月:4.3%減、1~8月:17.9%増)
・日産(8月:35.7%減、1~8月:8.3%増)
・スズキ(8月:10.0%減、1~8月:22.7%増)
・マツダ(8月:19.7%減、1~8月:1.8%減)
となっており、トヨタやスズキは、厳しいながらも健闘しているといえよう。2023年から好調だった日産は、ここにきて息切れした感じだ。