EV販売「44%減」の衝撃! 結局“補助金”がないと売れないのか? 欧州8月の厳しい現実、自動車全体で「2割減」という更なる懸念も
欧州自動車市場では、8月のEVの販売台数が前年比で43.9%減少し、全体としては18.3%の減少を記録した。特にドイツでは、EVの販売が68.8%も減少しており、これは補助金の終了が影響していると考えられている。また、全体の販売台数は14.5万台減少し、HVだけが唯一の成長を見せている状況だ。そのため、EUはフリート規制の緩和を求めている。景気不安も影響しているようで、今後の販売回復は厳しいと見られている。
「EVひとり負け」の欧州市場
ドイツの8月の実績は、
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・EV:68.8%減
・PHV:6.8%減
・HV:0.1%減
・ガソリン車:7.4%減
・ディーゼル車:24.4%減
・全体:27.8%減
と、EVの大幅減が目立つほか、全体的に減少していることがわかる。EV販売の台数で見ると、2023年8月の8万6649台に対し2024年は2万7024台と、落ち込みがより実感できるだろう。1月~8月の実績でも、
・EV:32.0%減
・PHV:9.2%増
・HV:11.9%増
・ガソリン車:4.9%増
・ディーゼル車:4.0%増
・全体:0.3%減
と、
「EVひとり負け」
の状態だ。これは、2023年末に終了した補助金の影響と見られている。ちなみに、フランスにおける8月の実績は、
・EV:33.1%減
・PHV:35.3%減
・HV:12.5%増
・ガソリン車:36.6%減
・ディーゼル車:42.6%減
・全体:24.3%減
だった。HVが気を吐いているものの、全体的にマイナス傾向にはかわりない。
もちろん、EVの販売が好調な国もある。デンマークは、
・EV:47.7%増
・PHV:64.6%減
・HV:13.0%減
・ガソリン車:35.8%減
・ディーゼル車:26.9%減
と、国策としてEVにシフトし続けている結果が色濃く反映されている。しかしながら、EVの台数ベースでは2023年の4772台が7050台となったにすぎず、ドイツの落ち込みと比較するとそもそもケタが違うため、欧州連合(EU)全体では“焼け石に水”といえよう。