なぜ能登半島は孤立するのか? 過疎化に追い打ちかけた地震、高齢化44%で進む復興計画とは【リレー連載】やるぜ、能登復興。(8)

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2024年に発生した能登半島地震と豪雨で、地域のインフラが大きな被害を受け、過疎化もさらに進んでいる。5000億円以上の復興予算を活用し、自然と文化が共生する創造的な復興を目指している。

巨大災害と都市再生

能登半島地震(画像:写真AC)
能登半島地震(画像:写真AC)

 地震や豪雨などの大きな災害の後には、復興が重要な課題になる。災害によって、道路や鉄道、住宅、商店、工場など、人々の生活に欠かせない設備が壊れてしまうからだ。こうしたものを復旧することが急務である。

 同時に、単に復興するだけでなく、災害を防ぐために都市計画の見直しも進められている。例えば、関東大震災の後に後藤新平が提案した東京の改造計画がある。この計画では、幅100m弱の街路を整備し、中央に緑地帯を設けることが計画された。これにより、地震による火災の延焼を防ぎ、交通の流れをよくすることを目指していた。

 後藤の計画には巨額な費用がかかるため、最終的には大幅に縮小されたが、焼け野原となった地域では環状道路の整備や生活道路の幅員拡大が進み、近代的な東京に生まれ変わるきっかけとなった。

 最近の例として東日本大震災がある。この震災は東北地域に広範な地震と津波の被害をもたらし、特に津波の影響が深刻だった。そのため、津波被害を軽減するための都市計画が復興の際に重視された。沿岸地域の街を高台に移動させるなど、津波対策を講じた都市計画が進められた。

 このように、巨大な災害の後には復興が議論され、新しい計画に基づいて進められることが多い。もちろん、単に建物やインフラを元に戻すだけの復旧にとどまる場合もある。しかし、巨大災害は都市を再構築するチャンスでもあり、今後再び災害による被害を防ぐためにも、しっかりとした計画が必要だ。

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