「告げ口されたらヤバい」 タクシー運転手たちが思わず震え上がる公益財団法人の実態

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タクシー業界の内情を知る現役ドライバーが、業界の課題や展望を赤裸々に語る。今回は、乗客からのクレームと「タクシーセンター」について。

深刻な人手不足 背景にあるもの

 都内のタクシー会社439社はいずれも、「車はあるが運転手が足りない」状態だ。これは、つまりタクシードライバーが人気のない職業だということを表しているとも言える。

 有名大手も、どこの会社も、車庫には乗り手のない車がズラーッと並んでいる。

 不人気の一番の原因は長時間労働や安い給料だと思われがちだが、前者は年々改善されており、休憩時間も休暇もしっかり取れるようになった。営業時間も、オーバーすると始末書ものだ。つまり、一般会社員とも変わらない条件になっている。

 給料は歩合制で、稼ぎの悪い人は手取りが少なくなるのは仕方ないが、それでも生活ができないほどではない。

 先にも述べたが、乗客とのちょっとした行き違いは、人間のすることだからどうしても避けられないケースはある。思わぬトラブルは、起こそうとして起こすわけではない。どれほど気を付けたとしても、ゼロにすることは難しいだろう。

 あえて運転手側の言い分を申せば、世の中には悪質なトラブルメーカーがいないわけではない。それに加えてセンターでの数時間の“説教”となれば、仕事への熱意を失ってしまう人がいるのも、うなずけるのではないだろうか。

 現に、優秀なドライバーがこの業界を去っていくのを、筆者は何十人と見てきた。

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