やまびこ脱線で注目浴びる「地震対策」 04年中越地震の教訓とリニア断層問題を考える
「やまびこ223号」が脱線、17両編成のうち16両にも及んだ。これを契機に過去の脱線事故を振り返る。
リニア中央新幹線は大丈夫か

現在工事の進むリニア中央新幹線は、U字形の溝の中(ガイドウェイ)を浮上して走るため、脱線はないとされている。ただ、リニア中央新幹線が12の断層を通過する。断層がずれる地震が発生しても、ガイドウェイは保たれるのだろうか。
この懸念に対して、JR東海は国の基準を踏まえて耐震性を確保。
「東日本大震災、熊本地震の際も、この基準等を踏まえて建設や補強された新幹線構造物には大きな被害は生じなかったと承知しております」
との見解を示している(『朝日新聞』2021年3月27日付東京地方版)。
「もしも」をどこまで考えるかは難しい。東海道本線の丹那トンネルは丹那断層を横切って掘削されているが、工事中の1930(昭和5)年11月26日に北伊豆地震が発生。その結果、断層がずれ、それまでのルートを修正して掘削されている。
丹那断層の活動周期は約700年。東海道新幹線の新丹那トンネルは「地震は当面ない」と判断され、断層を横切っていることになる。いつかは断層が動き、トンネルが使えなくなるのだろうか。