米国主導 ロシア産資源「輸入禁止」は脱炭素社会への布石となるのか?

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現在、ロシアのウクライナ侵攻によるロシア産資源の輸入禁止が注視されている。これは、さらなる脱炭素化への一歩となるのだろうか。

ウクライナ侵攻以後の日ロ貿易とは

ホテルオークラウラジオストクの外観(画像:オークラニッコーホテルマネジメント)
ホテルオークラウラジオストクの外観(画像:オークラニッコーホテルマネジメント)

 前述の商船三井は、北極海に面したムルマンスク州とカムチャッカ地方に設置予定のLNG詰め替え基地を経由した通年輸送を計画。

 こうした計画の活発化をにらんで、オークラニッコーホテルマネジメントは2022年、ウラジオストクに初の日系五つ星ホテル「ホテルオークラウラジオストク」の開業を予定している。

 しかし、こうした資源開発と輸送ルートなどの開発はロシアのウクライナ侵攻により、完全にストップした。国内では現在、プラント開発に参画する企業の動向、ロシア以外のLNG供給を探る動きなどが報じられている。

 西側諸国では多くの企業がロシアからの事業撤退を発表しているが、これまで確保した権益、輸送ルートをすぐに放棄するのは困難だろう。突然訪れたエネルギー危機は、脱炭素化をさらに進めることになるのだろうか。