通勤も立派な運動に! 働く人々の「スマートウオッチ」活用法をご存じか
スマートウオッチの普及にともない、特に注目されているのが、働く人々の日々の移動が「新たな運動習慣」を生み出す可能性だ。2020年の運動実施率は6割を超え過去最高となったが、多忙を理由に運動をおろそかにする傾向も見られる。スマートウオッチを活用することで、移動を運動として意識するようになり、健康意識の向上につながることが期待される。
運動習慣とスマートウオッチ
スマートウオッチがそのヒントとなる。主な機能として運動距離や心拍数を記録するため、
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・ハードなスポーツをする人
・もともと運動が好きな人
だけが使っていると思われがちだが、データはその実態を示している。
ここでは、運動部の学生など特殊な要因を除き、働いている人々(有職者)のみを対象にした2022年のデータ(全国20歳から69歳の男女1826人)を参照する。現在のスマートウオッチの所有率は全体で
「約20%」
とされているため(2024年2月、NTTドコモ モバイル社会研究所調べ)、性別や年代ごとの比較を行うためのデータとして見てもらいたい。
まず、年代別の利用率を見ると、
「女性の20代」
が最も高い結果となっている。次いで、40代と30代の男性が高い比率を示し、女性の30代もその後に続く。一般的に、男性の方が女性よりも運動の実施率が高く、特に20代男性の実施率が最も高いことを考えると、この傾向はスマートウオッチの利用が単に利用者の活発な運動習慣によるものではないことを示している。
また、スマートウオッチの利用に影響を与える要因を数値(回帰係数)で比較した結果、
「余暇時間にスポーツをしているかどうか」
が相対的に大きな影響を持っていることがわかった(職業としての運動は含まない)。中程度の運動をしているほうが強度の高い運動をしているよりも、スマートウオッチの利用に与える影響が大きかった。
つまり、ハードな運動をしているほどスマートウオッチが利用される傾向があるだけでなく、ほどほどに習慣的に運動している場合も、それ以上に利用される傾向があるということだ。