トヨタがギガキャスト用大型鋳造設備の導入先に、愛知の「自社工場」を選んだ理由

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トヨタが愛知県内に国内最大級のギガキャスト用鋳造設備を導入する。型締力は9000tで、EV生産の効率化を目指す。2025年までに30モデルを市場投入予定で、2030年には年間350万台のEV販売を計画している。

EV生産効率化の新技術

2022年10月31日撮影、東京都内の自動車ショールームに掲げられたトヨタのロゴマーク(画像:AFP=時事)
2022年10月31日撮影、東京都内の自動車ショールームに掲げられたトヨタのロゴマーク(画像:AFP=時事)

 日本経済新聞は2024年8月21日、トヨタ自動車が電気自動車(EV)などの車体部品を一体成型するためのギガキャスト用大型鋳造設備を愛知県内の自社工場に年内に導入すると報じた。この鋳造設備は国内最大級で、型締力は9000t級、UBEマシナリー(山口県宇部市)が納入する。

 ギガキャストは、すでにテスラなどが採用している技術で、EV生産の大幅な効率化が期待されている。この技術を使うと、大型ダイカストマシンにより、従来は複数の部品から作られていた車体構造部品を一体成形でき、部品点数や製造工程を大幅に削減できる。

 日経の報道によると、トヨタが導入する大型鋳造設備は、ギガキャストによる部品や工程の削減、車体の軽量化が実現可能かを見極める試作用で、量産には使用されないという。

 本稿では、トヨタが愛知県内の自社工場にギガキャスト用大型鋳造設備を導入するに至った背景を探る。

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