トヨタ「インド新工場」 投資額3600億円も、市場拡大に潜む“若者の経済不満”というリスク

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トヨタはインド経済の成長と若年層労働市場への期待から、同国での生産拡大を進めるが、経済格差やテロリスクといった社会的不安も増大。インド市場の将来性と潜在的リスクのバランスを見極める必要がある。

企業が直面するテロ脅威

進出日系企業数(画像:在インド日本国大使館のデータを基にMerkmal編集部で作成)
進出日系企業数(画像:在インド日本国大使館のデータを基にMerkmal編集部で作成)

 しかし、インドには中国では発生する可能性が決して高いとはいえない政治リスクが考えられる。ひとつに「テロ」が考えられ、

・2005年10月:ニューデリー連続爆弾テロ(死者59人、負傷者210人)
・2006年7月:ムンバイ列車爆破事件(死者200人、負傷者700人以上)
・2008年9月:ニューデリー連続爆弾テロ(死者24人、負傷者97人)
・2008年11月:ムンバイ同時多発テロ(死者165人、負傷者304人)
・2011年7月:ムンバイ市場爆弾テロ(死者18人、負傷者130人以上)
・2011年9月:ニューデリー裁判所前爆弾テロ(死者11人、負傷者76人)
・2013年2月:ハイデラバード爆弾テロ(死者13人、負傷者83人)
・2014年5月:チェンナイ中央駅爆弾テロ(死者1人、負傷者14人)

などのように断続的に発生し、その多くでイスラム過激派が関与している。

 幸いにも近年インド国内では大規模なテロ事件は起こっていないが、インドの独立記念日や総選挙などを狙ったテロ計画などは繰り返し明らかになっており、インド情報機関はイスラム国関連のテロなど、たびたびテロ警戒情報などを発信している。

 こういった情報は日本のメディアや新聞ではほぼ流れないので、企業が率先して情報収集し、駐在員や出張者に対して注意喚起することが重要となる。2008年11月ムンバイ同時多発テロでは日本人も犠牲になっている。

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