車内にあふれる「卒業おめでとう!」 経営正念場のバス会社が“奇抜”なPRに踏み切ったワケ
岡山県内などでバス運行する両備グループが「宇宙一面白い公共交通を目指すプロジェクト」と題したプロモーションを展開している。果たしてその中身は、そして狙いとは?
卒業「寄せ書き」集めに社員たちが奔走

地方交通の役割は、地域の人々を輸送し、まちに賑わいを創出すること。地域に寄り添うという意識は各月のテーマ設定にも見て取れる。
第2弾となる2月は「アートバス」の運行を10日(木)からスタート。岡山県内をはじめ瀬戸内エリアで活動するアーティストたちの絵画作品などをバス車内に展示し、乗客は気に入った作品があれば購入することもできる。
開始から1か月で8点に買い手が付いた。売上総額は67万4960円になった。今後も展示作品を入れ替えながら12月末までの運行を予定する。
そして3月現在、子どもたちの卒業を祝う「宇宙一贈る言葉にあふれたバス」339台が地域を走っている。教員らによる寄せ書きは、同社社員たちが各学校を回り協力を呼び掛けて集めたものだ。
卒業生をはじめ利用者らからは「感動した」などの声が同社に寄せられたという。