大井川鐵道の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない【リレー連載】偏愛の小部屋(11)

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大井川鐵道は、昭和の名車やSL、旧型客車などが走るノスタルジーあふれる鉄道だ。アプト式鉄道の急勾配区間や勾配90パーミルを体験でき、スタッフの温かいサービスも魅力だ。現代とは異なる旅を楽しみ、日本の原点を感じることができる。

やばいポイント3「大自然とともに走る鉄道」

大井川鐵道の路線図(画像:ButuCC)
大井川鐵道の路線図(画像:ButuCC)

 前述した私鉄の名車やSL、旧型客車はいわゆる大井川鐵道の「本線」で楽しめる車両だ。大井川鐵道には千頭から井川までの

「井川線」

もある。大井川水系のダム建設のために建設された路線だ。千頭駅で本線から乗り換えると、軽便鉄道サイズの車両の小ささに驚く。小型のディーゼル機関車が小型の客車を引く光景は独特だ。

 千頭から列車は奥大井の渓谷をゆっくりと走る。最も魅力的なのは、アプトいちしろから長島ダムまでの急勾配区間だ。この区間、列車はアプト式電気機関車で坂を上り下りする。

 アプト式とは、カール・ローマン・アプトが急勾配を上るために考案したラック式鉄道システムである。そのため、アプト式電気機関車には独特のラック歯車が搭載されている。このような鉄道技術を体験しながら、

・日本一の90パーミルの急勾配
・日本一高い鉄橋である関の沢橋梁
・有名な奥大井湖上駅(千石湖の上)

を楽しむことができるのはうれしい。また、本線から見る大井川水系と、また違った大井川を楽しめる。まさに、大自然の中を走る鉄道を満喫できるのだ。

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