大井川鐵道の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない【リレー連載】偏愛の小部屋(11)
大井川鐵道は、昭和の名車やSL、旧型客車などが走るノスタルジーあふれる鉄道だ。アプト式鉄道の急勾配区間や勾配90パーミルを体験でき、スタッフの温かいサービスも魅力だ。現代とは異なる旅を楽しみ、日本の原点を感じることができる。
やばいポイント2「SLと旧型客車」

大井川鐵道はSLの「代名詞」である。しかも、前述の列車よりもさらにさかのぼる国鉄の旧型客車を引いて走っているのが素晴らしい。
・オハフ33
・オハ35
・オハニ36
・スハフ42
・スハフ43
・オハ47
などがが拝める。
大井川鐵道の本線はトンネルが多い。白熱灯は薄暗く、やわらかく、独特の光を作り出している。トンネル内ではまさに夜汽車の雰囲気だ。
・ずらりと並ぶボックスシート
・木製の床
・深くて丸い天井
など、昭和初期をほうふつとさせる。
ちなみに、旧型客車は国鉄のものに限らない。西武鉄道の車両を改造した展望車「スイテ82-1」や、お座敷車の「ナロ80-1」「ナロ80-2」もある。通常のSL急行に展望車が連結されたこともあり、とてもゆったりとした雰囲気だった。
窓を開けると、旧型客車の車内にSL独特の香りが入り込み、気分は最高潮に達する。たまらない空気だ。ご存じの人も多いと思うが、現在、SLと旧型客車を活用した「きかんしゃトーマス号」も運行されている。子どもたちに交通の歴史としてSL文化を伝える良い試みである。