5月デビューの三田線「6500形」 初の8両化は「混雑率161%」を打破できるか
都営三田線の新型車両6500形が5月にデビューする。定員は1172人となり、混雑緩和や輸送力増強に大きく貢献する。同線の混雑率は緩和されるか。
6300形は増結せず
既存の6300形は2022年度末までに、36編成(216両)のうち、第1~13編成(78両)が置き換えられる。中間車52両のうち、46両を残る23編成分に回すと、都営三田線の車両はすべて8両編成化が達成され、混雑緩和や輸送力増強に大きく貢献する。
ただ東京都交通局は、23編成分を8両編成化にする予定がないという。考えられるのは、第1~13編成の1秒あたりの加速(起動加速度)が時速3.5kmで、第14編成以降は時速3.3kmに抑えているため、性能が異なるからだ。
さらに6300形の中間車は、電動車3両、付随車(電装されていない車両)が1両である。6500形の中間車は電動車4両、付随車2両なので、6300形を8両編成化するには、一部の中間車の電装解除といった大掛かりな改造が必要だ。6300形が1993(平成5)年に登場したことを考慮すると、費用対効果がないと判断したのだろう。
2023年度以降の6500形の増備は未定だが、
・利用客の要望の高まり
・ラッシュ時の混雑の激化
などが起きれば、6300形の全面置き換えに向けて検討が進むのではないか。