隣に座る「トナラー」より迷惑? 電車で大股開きの邪魔者「股ラー」という現代の闇

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国際的な騒動となっている電車内での「股開き」問題。ニューヨークでは男性の26%が足を開いて座り、サンフランシスコでは500ドルの罰金。日本では迷惑行為ナンバーワン。欧米の対策は極端で、スペインでは禁止。

スタンフォード大教授「股広げ不要」

スタンフォード大学(画像:写真AC)
スタンフォード大学(画像:写真AC)

 欧米の股ラー反対運動が日本よりずっと過激であることもだが、罰金を科すところもあることに驚くだろうか。

 米サンフランシスコのベイエリア高速鉄道では、2016年から、股ラーなど、身体の大きさや健康状態以外の理由で複数の座席を占領すると

「最高500ドル(約7万7千円)」

の罰金となる時間帯がある。最初の違反で100ドル、1年以内の再度の違反は200ドルといった具合だ。それに続いたロス・アンジェルスでは、2017年から75ドルの罰金が科せられるようになった。

 男性のなかには、股を広げて座るのは健康上必要なことだと主張する人もいるだろう。しかし、現スタンフォード大学医学部の泌尿器科教授(取材時は助教授)のマイケル・アイゼンバーグ博士が不要だとしているので安心してほしい。

「最近の陰嚢手術(パイプカットなど)または陰茎手術(陰茎プロステーシス手術など)を除けば、男性が常に足を広げて座る必要がある医学的理由はありません。公共交通で座るような短時間であればなおさらです」

「足を閉じて座るのが精子の生成や精巣機能に大きな影響を与えるという説得力のあるデータはありません。比較的短い通勤時間、単に足を閉じて座るのは問題ないでしょう」(2014年12月30日付『Yahoo Health』)

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