隣に座る「トナラー」より迷惑? 電車で大股開きの邪魔者「股ラー」という現代の闇
国際的な騒動となっている電車内での「股開き」問題。ニューヨークでは男性の26%が足を開いて座り、サンフランシスコでは500ドルの罰金。日本では迷惑行為ナンバーワン。欧米の対策は極端で、スペインでは禁止。
股ラーに反撃する自警団
その2年前、2014年からニューヨークの公共交通では股ラーを禁止するキャンペーンが始まっている。
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「股を広げる男性を見るとイライラする」
「このとても混雑した街では、思いやりがない行為なので、ついにらみ付けてしまう」
そんな発言をするマンスプレッディング反対活動家の女優やダンサーがSNSに股ラーの投稿をしていたのに対し、交通局は強力な支援をした。警察官が股ラーを他の乗客に迷惑をかけた容疑で逮捕したことも話題となった。
禁止キャンペーンは米国各地に広がり、2017年には
「ウーマンスプレッディング」
と称し、股を広げた「パワースタンス」ポーズをセレブリティたちがインスタグラムに投稿するのがトレンドとなった。
この動きは欧州にも広がり、女性運動団体の1万2000人以上の署名を受け、スペインのマドリードでは2017年から股ラーが禁止されている。
このころから、股ラーをネットにさらすアカウントが欧州中に出現し始めた(2023年5月16日付、『INDEPENDENT』)。自称自警団の女性たちは、「こんな被害にあった」とインスタグラムやTikTokに投稿し、
「スペースを取り戻す」
といって復讐(ふくしゅう)心から自分たちも股を広げ返す。