宇都宮LRT「西口延伸」は本当に成功するのか? 開業約1年で振り返るべき、「富山ライトレール」があまり活性化につながらなかった3つの理由とは

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「芳賀・宇都宮LRT」は宇都宮市の発展を加速させ、開業から半年で37万人が利用、地価も上昇している。今後の成功のカギは、中心市街地の魅力を向上させ、郊外の商業施設との差別化を図ることだろう。

20年先を見据えた都市交通

芳賀・宇都宮LRT(画像:写真AC)
芳賀・宇都宮LRT(画像:写真AC)

 富山市を皮切りに、LRTや路面電車を建設・改良し、交通の軸を作ろうとする試みは数多くある。

 基本的に、LRTだけではいけない。例えば熊本市では、マイカーからバスの利用へとシフトするための研究や施策が進められている。

 岡山市では、岡山駅への路面電車乗り入れと環状線化が進められており、市バスの路線網再編とも同期している。

 より広くは、都市計画における

「公共交通のあり方」

の問題である。LRTの成否を判断したり、建設そのものに否定的な意見を持ったりするのは、こうした現在の施策の結果を見ないことには時期尚早だろう。

 結局のところ、少なくとも20年後の街の姿を考えながら計画を作っていくしかないのである。

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