宇都宮ライトレール「乗客400万人」達成も課題山積! 利用者増を今後キープするためには何が必要なのか?

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宇都宮ライトレールが開業1年で累計乗客数400万人を達成。LRTはバリアフリーで、多様な人々の社会参加を促進。貸し切りイベントなどの活用で街の活性化が期待される。

多様な人たちを支えるLRT

路面電車(画像:写真AC)
路面電車(画像:写真AC)

 最近、路面電車を取り巻く環境、特にLRTのバリアー(障壁)が減ってきている。

 LRTは通常、車いすでも利用できる。床面がレール面から300~350mm離れているのが一般的だ。そのため、うまく活用することで、

・車いす利用者
・ベビーカーを持った母親

がイベントに参加するハードルが低くなる。荷物の出し入れもしやすくなる。つまり、路面電車を使った街の活性化や集客がしやすくなるのだ。多様な人たちの社会参加を支える下地が整いつつある。

 なお、貸し切り料金は距離や車両によって1万円から6万円程度。状況によってはもっと高額になることもあり、そのハードルは高い。もちろん路面電車事業者も商売なので、運賃を下げてもらうのは簡単ではない。この点については、

・時間帯
・イベント内容

によって貸し切り料金を変えるなど、柔軟な対応が期待される。

 筆者の調査によると、多くの事業者は時間帯に関係なく一律の運賃を設定している。教育や公共目的であれば運賃が安くなる――というイメージもわく。

 路面電車は英語で「ストリートカー」と訳される。街や市民に親しまれ、「街の場」として利用できるような工夫を期待したい。

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