北陸新幹線「小浜・京都ルート」建設費が約4兆円に倍増! 今後どこまで膨らむ? 地元民は「やっぱり上がった」の呆れ声
北陸新幹線大阪延伸の小浜・京都ルートで建設費が倍増する見通しとなった。米原ルートへの変更を求める声に弾みがつく一方、沿線の京都府は地元負担の増加を警戒している。
「環境影響」評価の優先順位が急務
神戸大大学院農学研究科准教授で、南丹市美山町の田歌区で北陸新幹線問題対策委員長を務める長野宇規さん(54歳)は、北海道新幹線の札幌延伸や大阪・関西万博など最近の大型公共工事実績から費用は3兆9000億円で収まらないと見ている。
今回の概算結果については
「公共工事としての要件を全く満たしていない。わずかな時間短縮に膨大な建設費と時間をかけるより、優先すべき社会課題が山積みしている。今までになかった経済効果を考慮するなら、最初に取り組むべきは工事が環境や住民生活に与える負の影響評価である」
と疑問の声を上げた。
大阪府の吉村洋文知事は囲み会見で
「今の段階では小浜・京都ルートが方針だが、詳細な金額や工期が出て、前提条件が違ってくるとなれば、関係者で協議しなければならない」
との認識を示した。