補助金という“麻薬”に頼らない経営戦略を目指せ【短期連載】希望という名の路線バス(3)

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バス事業者の96%が赤字経営だが、岡山の宇野バスや東京の銀河鉄道は補助金に頼らず自立経営を実践し成功している。自助努力と独立自尊の精神で生まれるユニークなアイデアが、経営改善と地域貢献につながっている。

実力主義がもたらすバス事業の未来

路線バスのイメージ(画像:写真AC)
路線バスのイメージ(画像:写真AC)

 就職活動で“コネ人事”をよく耳にするが、コネを使うと、まさに他人のコネに悩まされ、いろいろな人に気を遣う生活になってしまう。一方、コネではなく

「実力」

で就職すれば、重い人間関係に悩まされることなく人生を謳歌(おうか)できる。

 まさに今、バス事業者が国や自治体に「何とかしてくれ」とサインを送り、その見返りとして協力要請を断れなくなっている。

 したがって、補助金という“麻薬”を捨てれば、事業関係者は常に必死で再生の道を考え、ユニークなアイデアが生まれる。そうした一歩も引かない姿勢こそが、これからのバス事業者に求められているのではないだろうか。

 いまさらではあるが、バス事業者には福沢諭吉の「独立自尊」の精神に立ち返り、補助金に頼らない自由な経営を積極的に考えてもらいたい。

「独立しているがゆえの自由な経営」

に転換することを心から期待したい。

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