ホンダ「N-BOX」が販売ランキングで首位奪還! 「たった1か月」で首位が入れ替わった理由とは

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2024年6月、軽自動車市場でN-BOXが首位に返り咲いた。スズキのスペーシアは販売が安定せず、競争激化が市場に影響を与えている。

ホンダが首位奪還できた最大要因

スズキ・スペーシア(画像:スズキ)
スズキ・スペーシア(画像:スズキ)

 2024年上半期に販売が鈍化したN-BOXが、5月の2位から1か月という短期間で首位に返り咲いた主な最大の要因は何だろうか。あらためて、5月と6月のN-BOXとスペーシアの販売台数を比較してみると、

・N-BOX:1万4582台 → 1万6803台(2221台増)
・スペーシア:1万5160台 → 1万2425台(2735台減)

で、台数差

「578台 → 4378台」

に広がった。

 端的にいえば、ホンダの必死の営業努力で首位を獲得したように思えるが、1か月という短期間で販売台数を伸ばしたキャンペーン施策があったのだろうか。純正オプションプレゼントなど各種プロモーションを確認したが、6月に集中した特別キャンペーンは確認できなかった。

 そのほか、短期間での販売増が期待できる施策としては

・中古車市場へ新古車として新車を流す
・従業員の知人・友人などを通じた販売紹介制度での販促
・セールスマンによる販売努力

などがある。しかし、これらの施策はホンダ、スズキともに実施可能なものであり、販売台数に明確な差が出た決定的要因とはいえない。

 結局、N-BOXが販売台数を伸ばした最大の要因を特定することはできなさそうだ。ホンダのセールスパフォーマンスがスズキを上回り、その結果、N-BOXの販売台数がスペーシアを大きく上回ったという結論にしかならない。

 N-BOXが長期間トップの座を守っていただけに、今回のようにホンダとスズキが順位を入れ替える激しい競争は近年見られなかったことだ。

 こうした競争があるからこそ、軽自動車市場で何が起きているのかに注目し、客観的に分析することで、より深く市場を理解することができる。

 来月、スペーシアは首位に返り咲くことができるのだろうか

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