自動車を使うのはもう時代遅れ? スウェーデン生まれの革新物流拠点「モビリティ・ホテル」をご存じか

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スウェーデンのヨーテボリで誕生したモビリティ・ホテル。自動車からマイクロモビリティへの移行をけん引し、物流リスクを軽減。都市に広がる利益を生み出し、市内の交通問題に革新的な解決策を提供する。

物流ラストワンマイルの課題

ラストワンマイルのモビリティ(画像:ビジネス地域ヨーテボリ)
ラストワンマイルのモビリティ(画像:ビジネス地域ヨーテボリ)

 映画『ラストマイル』では、物流拠点を舞台にして爆破テロとの戦いが繰り広げられる。テロは不測の事態だが、災害が物流を混乱に陥れることは予測されている。

 国土交通省は「今後想定される首都直下地震や南海トラフ巨大地震等の広域かつ大規模な地震が発生し、物流システムが寸断された場合、国民生活へ甚大かつ広域的な影響が生じることが想定される」としている。

 実際に東日本大震災、熊本地震、集中豪雨などで広域物資輸送拠点から避難所までのラストワンマイル輸送が混乱し、支援物資が届かないという課題が顕在化した。

 平時においても、物流のラストワンマイルは大きな課題となっている。ひとりの顧客に少額の商品を届けるために車を走らせると費用対効果が著しく低下するからだ。公共交通は手頃だが、タクシーの運賃は高いと感じている人は多いだろう。それと同じ理由だ。

 手元に届く商品のコストを抑えるためにも、有事のライフラインを維持するためにも、ラストワンマイルのモビリティを整備することは、極めて重要なのである。

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