世界的「キャンピングカー」ブーム到来か 国内販売額は過去最高、ドイツは4年で登録数2倍 ヒットの理由とは

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ドイツのキャンピングカーの新規登録台数が、過去最高を記録した。日本でもキャンピングカーの販売総額は、ここ10年間で3倍に膨れあがっている。ブームの背景には何があるのか。

日本でもブームは始まっているのか

国内キャンピングカーの販売売上合計額(画像:日本RV協会)
国内キャンピングカーの販売売上合計額(画像:日本RV協会)

 キャンピングカーブームは、知ってのとおり日本国内でも始まりつつある。

 日本RV協会による「キャンピングカー白書」の2022年度版速報リポートによると、2021年の日本国内におけるキャンピングカー販売額が、新車と中古車を合わせて635.4億円を記録した。これは対前年109%であるとともに、過去最高記録である。また、キャンピングカーの販売総額はここ10年間で3倍に膨れあがり、市場規模は着実に拡大している。

 さらに、日本オートキャンプ協会による「オートキャンプ白書2021」では、オートキャンプ参加人口(推定値)が2010年に720万人だったのに対し、2019年には860万人と増加している。2020年は610万人と減少したものの、新型コロナウイルス感染拡大により旅行が自粛されるなかにおいて対前年比が30%減にとどまったことは、需要の底堅さを示していると考えられる。

 日本においては新型コロナウイルス感染拡大以前から、ソロキャンプをはじめとしたアウトドアブームが始まっていた。そのブームにけん引される形で、キャンピングカーやオートキャンプ場の需要が高まっていたと見るべきであろう。そのようななか、ドイツと同様に新型コロナウイルス感染拡大に伴う需要が加わったのではないかと思われる。

ブームはしばらく拡大を続けるか

国内におけるオートキャンプ参加人口の推移(画像:日本オートキャンプ協会)
国内におけるオートキャンプ参加人口の推移(画像:日本オートキャンプ協会)

 ドイツ、日本いずれにおいても、データを見る限りでは新型コロナウイルス感染拡大前からキャンピングカーの販売台数は増加傾向にあった。

 そのような好況下において、新型コロナウイルス感染拡大が始まり、自然回帰や混雑回避を目的として需要が高まったのではないだろうか。

 そうであるならば、withコロナ時代における旅行のひとつの形として、キャンピングカーブームはしばらく拡大を続けるにちがいない。

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