「高学歴な人」ほど移動中にスマホ操作 東大3000人調査で分かった“意外な相関関係”とは

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人々の移動と、さまざまなメディアを利用する「情報行動」は、どのように行われているのか。東京大学による調査をひも解き、その特徴を探る。

移動中にスマホや携帯 約47%

移動中に情報行動をする人の割合と平均時間(画像:是永論)
移動中に情報行動をする人の割合と平均時間(画像:是永論)

 表は調査した期間のうち「移動中」という回答が全くない人(移動しない人)を除いた1231人で、2日間にそれぞれの情報行動をした人の割合と、その人たちがその行動を行っていた平均の時間を表している。

 結果から、移動中の情報行動については、スマートフォンや携帯電話などのモバイル機器(パソコン・タブレットを除く)で行われている行動の割合(合計46.9%)が、それ以外の従来メディアで行われる行動の割合(合計24.8%)の倍近くを占めることが明らかになった。

 個々の行動が占める割合は最大でも10%台と、比較的小さな数値になっているが、これは自動車と鉄道などの手段を問わず(徒歩も含む)、また通勤に限らず移動している人全体の中で占める割合となっているためである。

 関東圏など、鉄道が通勤手段の中心となっている地域の人にとっては違和感のある結果かもしれないが、逆に全国で見れば鉄道を手段とする移動は限定的であることも意識されるべきだろう。

 ちなみに鉄道に関連した情報行動としては、日記式とは別の質問票(アンケート形式)で同じサンプルに行った調査(1362人・調査期間中移動しなかった人も含む)によれば、車内広告や駅ポスターなどの交通機関における広告の利用者は30.6%(「よくある」「たまにある」の合計)と、鉄道で通勤していれば必ず目にするものにしては決して高い割合ではない。

 また飛行機の機内誌は11.7%、新幹線の車内誌は8.2%という利用者の割合であった。

 以上の結果は全ての対象者における割合であったが、性別や年齢などの属性による違いはどのようになっているだろうか。

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