自動車業界で長年働いてきた私が、ぶっちゃけ「自動運転バス = 実用化まだ遠い」と思うワケ
自動運転バスの実証実験に参加した筆者。そこで「自動運転バスの実用化はまだまだ先のこと」と感じたという。いったいなぜか。
データ蓄積と事故
日本国内では、2023年4月に自動運転レベル4が解禁され、巡回バスなど限定地域やエリア内で運行され始めた。国が策定した「官民ITS構想・ロードマップ」では、2025年をめどに遠隔監視のみの自動運転サービスを数カ所で開始する目標を掲げている。
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自動運転バスの実証実験を実施する前提として、人命が担保されることは最優先されるべきだ。しかしながら、万が一事故が起こっても、再発防止のためのデータ蓄積と考えて、ある程度の割り切りも必要ではないだろうか。
将来的にバスドライバーが不足していく社会課題の解決策として注目されているのが自動運転バスの普及である。実証実験におけるチャレンジングな姿勢なくして、自動運転バスの実現は難しいのではないかと痛感した。
次回で実証実験に参加する機会があるとしたら、より実用化が進んだ自動運転走行を体験できることを期待するが、自動運転バスの普及が早く実現できるよう、実証実験を実施する各社にはさらなる研さんを期待したい。