ホンダ「脱ガソリン」本気 中国で希望退職1700人応募も、海外勢へ強まる逆風とは
5月中旬、ホンダが中国での自動車販売減少を受けて、現地合弁工場の人員削減を行うと報じられた。広汽ホンダはEVを販売しているが、ガソリン車をどうするのか。
中国における自動車販売の推移
ホンダの中国での自動車販売は、2015年度に初めて100万台超えを記録し、2016年度には130万台を達成した。2017年度以降の推移は次のとおりだ(ホンダ資料より)。
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・2017年度:145.1(万台)
・2018年度:146.7(万台)微増も市場自体はほぼ全てのセグメントで前年割れ
・2019年度:144.1(万台)新型コロナ感染拡大の影響が始まる
・2020年度:179.5(万台)中国政府による消費刺激対策で過去最高を記録
・2021年度:152.5(万台)半導体不足や新型コロナ感染再拡大
・2022年度:124.0(万台)減税措置終了、先行き不透明と認識
・2023年度:122.1(万台)
ピークの2020年度では、米国販売(約140万台)をはるかに超えており、ホンダにとって中国市場がいかに重要かがわかる。とはいえ、2020年度の179.5(万台)をピークに下降傾向をたどっているのが現実だ。ホンダは、
「将来的にはEVの新ブランドを展開させながら120万台を維持したい」
としている。販売台数の変化は、新型コロナ感染拡大といった外的な要因に加え、中国政府の政策と密接に関わっており、引き続き先行き不透明といったところだろう。
ただ、中国での自動車販売に苦戦しているのはホンダだけでなく、日産の生産台数調整、トヨタの人員整理、三菱自動車の撤退と他の日本勢も同じ状況である。