「自動運転 = 最新技術」と思いきや、無人バスが30年以上も運行される国があった!【連載】牧村和彦博士の移動×都市のDX最前線(22)

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世間では自動運転は最近の技術だと思われているようだが、オランダでは30年以上前から自動運転技術を使ったシャトルバスが公道で商業運行されていることを知る人は少ない。

自動運転社会、夢から現実へ

ロッテルダムの地下鉄駅クライング・ズームのパークシャトル(画像:マウリッツ・ビンク)
ロッテルダムの地下鉄駅クライング・ズームのパークシャトル(画像:マウリッツ・ビンク)

 自動運転によるモビリティ社会の実現は、もはや夢物語ではない。近年、米国や中国で無人配車サービスが本格的に始まり、現実のものとなりつつある。

 米国では毎年4万人以上が交通事故で命を落としており、中国では10万人を超えるといわれている。交通事故の多くはドライバーのヒューマンエラーによるものだ。悲惨な交通事故を世界からなくすために、自動車大国での自動運転に期待が寄せられている。

 日本では、2027年までに100か所で自動運転サービスを実施するという政策目標を掲げ、政府主導の取り組みが本格化している。地方都市におけるドライバー不足の解決策として、福井県の永平寺で日本初の無人自動運転サービスを皮切りに、第2東名での貨物車の自動運転も2024年から開始するといわれている。

 世間では自動運転は最近の技術だと思われているようだが、オランダでは30年以上前から自動運転技術を使ったシャトルバスが公道で商用運行されていることはあまり知られていない。

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