国内4割の「橋」は築50年以上! 深刻化する“インフラ危機”にドローンが期待されるワケ
ドローンと聞いてまず想像するのは美しい空撮映像かもしれない。しかしその本領は、市民生活の安全を守る場面でも発揮されるのだ。
ドローンのある未来で私たちが得られるもの
新しい技術が登場すると、人々の関心は「何ができるか」に集まる。しかし、それ以上に大きいのは技術革新による恩恵かもしれない。
ドローン周辺技術のひとつとして開発が進められているのが無線給電だ。無線給電とは、電子レンジのように電波を増幅させて数mから十数m先まで電力を飛ばす技術のこと。ケーブルを挿さなくても機器を充電でき、海外のゲーム機やスマホには搭載されているものもある。
これまで国土の狭い日本では電波干渉や人体への懸念から電波は厳しく管理されてきた。今後は、日本でもスマホやゲーム機などの小型端末から少しずつ緩和が始まっていくと考えられている。将来的はドローンなどの大電力を必要するものの給電もできるようになるかもしれない。
そして、効率的な無線給電に欠かせないのが、ドローン本体の部品の開発である。
この構図は自動車にも似たものがあると筆者は考える。自動車業界の技術革新は素材や化学業界にも大きなインパクトを与えてきた。今、急ピッチで進んでいる自動車のEV化も、産業構造に揺さぶりをかけている。
ドローンによる果実。それは、新しいテクノロジーに伴う暮らしや働き方の変化だ。
まだ想像できないことも多いが、私たちの暮らしも確実に変わっていくことになるだろう。