「タクシーが全然足りない」という声は、そもそも本当なのか? 現場で上がる疑問の声、ライドシェア礼賛社会を再考する
コロナ禍以来、特別区と武三地域のドライバーの数はかなり増えたはずだ。しかし、世間やメディアの認識は「タクシー不足」である。これは本当なのだろうか。
「タクシー不足」の本質

しかし、ドライバーの数は増えているとはいえ、世間を満足させるには到底足りないかもしれない。
実際、現場の最前線にいる筆者でさえ、曜日や時間帯によっては不足を感じる。しかし、曜日や時間帯によっては空車があふれている。ようは、世間でいうタクシー不足とは、
「利用者が利用したい時間帯にタクシーが少ないだけ」
なのではないか。そんな状態だけでタクシー不足といわれても、ドライバーは困ってしまう。
日本版ライドシェアは、タクシーが不足する曜日や時間帯に限定されているが、ドライバーはその時間帯に
「稼げない時間帯分の収入」
を得ている。そこにライドシェアを突っ込まれると、ドライバーは“ボーナスタイム”を失うことになる。
まずはダイナミック・プライシング(需給の変化に応じて価格を自動調整する価格戦略)を導入し、それでもダメならライドシェアを試すべきだったのではないか。要するに、ハード面(車両数)ではなく、ソフト面に重点を置くべきだったということだ。