「Appleのパクリ」はもはや過去! 中国シャオミ初EV「SU7」受注7万台突破と新経済圏ブチ上げ、米中貿易摩擦も何のその?
中国の大手家電メーカー、シャオミがEV市場に参入した。その第1弾となるSU7は、高性能ながら低価格を実現した競争力の高いモデルで、テスラなど既存の大手EVメーカーにとって大きな脅威となりそうだ。
スマホメーカーの“本気EV”脅威
そんなシャオミのEVが、業界に与えた衝撃は極めて大きい。最大の驚きは、スマホメーカーがここまでのEVを作れたことである。完成度の高さと、圧倒的な低価格を両立したSU7は、既存メーカーに衝撃を与えるに十分なインパクトがある。
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特にテスラにとって、SU7は脅威となりそうだ。中国の主力工場で生産するモデル3は、SU7より割高な価格設定である。性能面での優位性も僅差でしかなく、コストパフォーマンスでは完全に見劣りしてしまう。シャオミに価格競争力で負けてしまえば、テスラのブランド力がどこまで通用するのか、試されることになる。
中国の新興EVメーカーにとっても、SU7は驚異だ。ニオやシャオペン、リ・オートといった新興勢は、これまでテスラを性能面での目標としてきた。だが、SU7の登場で、目標であったテスラをしのぐ存在が現れた。しかもシャオミは、自動車メーカーと異なりスマホで培った
・ブランド力
・技術力
・サプライチェーン
を武器に参入してきている。土俵が広がり、競争はさらに激化しそうだ。
欧米メーカーにとっても、SU7はひとごとではない。フォルクスワーゲンやゼネラルモーターズ、フォードなどは中国市場を最重要視しており、現地生産を拡大している。手頃な価格帯のEVを投入し、シェアを広げていくのが彼らの戦略だが、SU7はそのもくろみに立ちはだかる強敵となる。見くびっていたスマホメーカーが、本気のEVを作ってきたことに、危機感を募らせていることは間違いない。